GitLab 永続化構築レポート（NFS ＋ Docker Compose）

概要

GitLab および PostgreSQL コンテナを Docker Compose により構築し、PostgreSQL のデータディレクトリを NFS 経由でストレージサーバ上の指定ディレクトリに永続化した．

構成情報

• GitLab ホスト IP：xxx.xxx.xxx.5
• NFS サーバ（ストレージ）IP：xxx.xxx.xxx.58
• NFS マウント先：/mnt/nfs/postgres_data
• NFS エクスポート元：/mnt/storage/gitlab_data/gitlab

実施手順

1. NFS サーバ側（ストレージ）の準備（管理者が実施）

• /mnt/storage/gitlab_data/gitlab を作成：

• ストレージ管理画面より NFS クライアント（GitLab サーバ）の許可設定を実施：

  • クライアント追加（ホスト名＋ IP）
  • アクセス許可（rw, no_root_squash）

2. GitLab サーバ側の準備

• マウントポイント作成：

mkdir -p /mnt/nfs/postgres_data

• NFS マウント実行：

mount -t nfs xxx.xxx.xxx.58:/mnt/storage/gitlab_data/gitlab /mnt/nfs/postgres_data

• /etc/fstab に永続化設定を追加：

xxx.xxx.xxx.58:/mnt/storage/gitlab_data/gitlab /mnt/nfs/postgres_data nfs defaults 0 0

3. Docker Compose 構成修正

• postgres サービスのボリュームを以下に変更：

volumes:
  - /mnt/nfs/postgres_data:/var/lib/postgresql/data

4. GitLab 再構築（初期化）

（永続化前と競合したので初期化手法も記す．マイグレーションなど，もっといい手法はあるが，テストデータに価値はないので削除した．）

• GitLab と PostgreSQL のコンテナ削除：

docker compose stop gitlab postgres
docker compose rm -f gitlab postgres

• PostgreSQL データの初期化（NFS ディレクトリ削除）：

rm -rf /mnt/nfs/postgres_data/*

• GitLab / PostgreSQL の再起動：

docker compose up -d gitlab postgres

• GitLab DB 初期化：

docker exec -it gitlab gitlab-rake gitlab:setup

→ 「yes」で初期化実行

結構待機．．．

どうやって完了を確認したか

• /mnt/nfs/postgres_data に PG_VERSION, base/, pg_wal/ 等が存在し、更新されていることを確認
• Web UI にアクセスし、ログインとプロジェクト作成が可能なことを確認
• docker ps において Health.Status = healthy であることを確認

感想

初心者輪講で勉強した NFS を実用に近い環境で応用することができて有意義であった． 今後は何を永続化するか，ログローテーションはどうするか，バックアップはどうするか，などを考える．